2024年2月26日、福岡県みやま市の小学1年生が給食提供のウズラの卵を喉に詰まらせて1年が経ち、再び話題になっています。
どうしてそんなことが起こってしまったのでしょうか。
ウズラの卵窒息事故の真相とあの時いったいどうするのが良かったのかを検証してみました。
【今だからわかる】小1ウズラの卵窒息事故の真相!
引用:毎日新聞より
小1ウズラの卵窒息事故を、父親の手記のから、今だからわかる真相をまとめました。
ウズラの卵窒息事故が起こった日時は
2024年2月26日のことでした。
ウズラの卵を喉に詰まらせたのは小学1年生の男の子です。
小学1年生の父親は学校から
息子が給食時間に何かを詰まらせて息苦しくしています
と連絡があったそうです。
学校に到着すると、教室の横の廊下に寝かされた状態でいたということでした。
父親が到着した時の息子の様子は痛々しい描写です。
いつもの息子なら「パパー、パパー」と走ってきてくれたが、教室の横の廊下に息子1人が寝せられた状態でいました。
鼻からは出血して口のまわりは血だらけで口からは泡をふいていました。
目は開いたまま。息子とは思えない姿になっていました。
息子の名前を何回も叫び続けたが全く反応しませんでした。手を見ると、力強くにぎりこぶしをしていました。
助けて、助けて、生きたい、生きたいと一人で頑張っていたのだと思います。
私がその場にいたなら力いっぱい背中をたたいて助けてあげたかった。
そして、もう一度息子と話をしたかった。
息子と最後の会話ができたなら、何かを話して「そうか、そうだな」「わかった、わかった」「パパがいるから大丈夫だぞ」とたくさん、話をしたかった事が一生忘れられないと思います。
息子よ、帰ってこい、息子を返してください。
父より
引用:Yahoo!ニュースより
学校は、小1の男の子がウズラの卵を喉に詰まらせてから父親に連絡するまでに何をしたのか?
26日昼に教室で給食を食べていた男児が吐きそうなそぶりをみせたため、担任の教員が背中をたたいたが、吐くことができず、自分で立っていられない状態となったという。隣の教室の教員らとともに心臓マッサージや人工呼吸を実施し、ドクターヘリで病院に運ばれた
引用:朝日新聞より
学校では、次のことを行なったようです。
・担任の教員が背中を叩いたが吐くことができなかった
・隣のクラスの教員らと心臓マッサージや人工呼吸
・救急へ連絡→ドクターヘリで搬送
給食を食べる時間は配膳が終わってからいただきますをして、約15分から20分くらいしかありません。
そして、喉にものを詰まらせた場合、
窒息状態になると、たった数分で呼吸が止まり、心停止してしまう可能性があります。
引用:日本小児科学会より
小さな命を救うための時間はたった数分しかありませんでした。
以上のことが、ウズラの卵窒息事故から1年経った今、父親の手記により事件当時のことがわかった真相です。
小1ウズラの卵窒息事故の際どうすればよかったのか?

小1ウズラの卵窒息事故を防ぐには、また、起きた時にどうすればよかったのかを考えてみました。
ウズラの卵窒息事故を防ぐには?
①食材を小さくカット
②教員への対処法指導
③ゆっくり集中して食べる指導
などが挙げられます。
しかし、①のウズラの卵をカットするのは実現的ではありません。
黄身が崩れて形がなくなってしまいます。
そもそも、小学低学年にはウズラの卵を提供すべきではないという見解があります。
引用:AMEBA TIMESより
事故当時小1男児に生え替わりによる欠損歯はなく、健康状態も良好、周囲で騒がしい様子もなかったとのことです。
食べ方の指導をすることは注意喚起にはなりますが、事故を完全に防ぐことはできないということになります。
みやまし教育委員会では再発防止策をまとめ、同じ悲劇を起こさないように努めています。
再発防止策として、▽窒息の原因になりかねない食材については、給食前、児童らに説明▽異常事態の発生を教諭らが判断し迅速に119番できるよう各教室のシステムを整備▽各校の危機管理対応マニュアルに「窒息事故」を加える――など7項目を提言した。
引用:読売新聞オンラインより
これは②に教員への対処法指導にもなっています。
事故を防ぐためにはありとあらゆる想定をして対策しなければなりません。
窒息事故が起きた時にどうすればいいのか?
では、窒息事故が起きた時にはどうすればいいのでしょうか。
①即座に窒息に繋がっている物を取り除く
②救急への連絡
①の気道異物除去は幼児の場合は次のとおりです。
引用:日本赤十字社 千葉支部より
②救急への連絡
学校という組織で迅速に救急へ連絡するのは至難の技かもしれません。
職員室への距離という物理的な問題と、口頭での説明で(自分で見ていない状態)救急へ通報できるかということがあるかと思います。
しかし、前述の通り、
みやま市では異常事態の発生時に教諭の判断で迅速に119番できるシステムを整備したということです。
全国区の小学校でも同じだと思いますので、ぜひ共通の設備としていただきたいものです。
【今だからわかる】小1ウズラの卵窒息事故の真相のまとめ
2024年2月26日に起きた福岡県みやま市学校給食で提供されたウズラの卵での小1窒息事故の真相をまとめました。
父親の手記により、当時の状況が明らかになり、改めて2度と起きてはならない事故だと感じています。
福岡県だけの話とせず、全国の小学校で緊急通報システムが設置されることを望みます。