自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が、ジャーナリストの伊藤詩織(しおり)氏を中傷するツイートに「いいね」を押したことで、名誉毀損(きそん)で訴えられた裁判が話題になっています。
東京高裁は2022年10月20日、一審判決を破棄し、杉田議員に55万円の賠償を命じました。
この判決は、Twitterの「いいね」で名誉毀損を認めた初めてのものとみられます。
では、なぜ杉田議員は伊藤氏の中傷に「いいね」を押したのでしょうか?
2人の関係はどうなっているのでしょうか?
この記事では、その背景や経緯について徹底的に調査してみました。
さっそく詳しくみていきましょう!
杉田水脈のプロフィール
杉田水脈議員は、自民党所属の衆院議員であり、総務政務官を務めていました。
2017年10月に初当選しています。
保守系や右派系のメディアに出演することが多く、LGBTや移民などに対して批判的な発言を繰り返しています。
杉田議員は、2018年6月から7月にかけて、Twitter上で伊藤氏や伊藤氏を擁護するツイートをしたアカウントを誹謗中傷する内容の25件のツイートに「いいね」を押しました。
これらのツイートには、「枕営業」「ハニートラップ」「売名行為」「被害妄想」などの言葉が使われていました。
伊藤詩織のプロフィール
伊藤詩織氏は、フリージャーナリストとして活動している30代の女性です。
2015年4月、当時TBS記者だった山口敬之氏から性的暴行を受けたとして、刑事告訴や民事訴訟を起こしました。
この事件は、最高裁で「山口氏が同意なく行為に及んだ」と認められたものの、被害を訴える伊藤氏に対して多くの誹謗中傷が行われました。
杉田水脈議員が伊藤詩織氏の中傷をいいねした理由とは?
杉田水脈議員が伊藤詩織氏の中傷をいいねした理由とはいったい何だったのでしょうか?
杉田議員は、裁判で「いいね」を押したことについて、
と主張しています。
しかし、東京高裁はこの主張を退けました。
判決では、「いいね」を押す行為が名誉毀損にあたるかどうかの判断について、対象ツイートの内容や、行為者と被害者の関係、「いいね」が押された経緯なども検討する必要があるとしました。
その上で、実際のツイートの内容や前後の文脈などを踏まえ、以下のような理由で名誉毀損にあたると判断しました。
- 杉田議員の過去の言動や、伊藤氏や伊藤氏の支持者を中傷するツイートに「いいね」する一方で、杉田議員を批判するツイートには「いいね」していなかったという事実から、杉田議員の「いいね」は好意的・肯定的な感情を示すために行われたものであることが優に認められる
- 杉田議員の「いいね」は合計25回と多数回に及んでいる
- 回数や杉田議員の過去の言動と照らし合わせれば、単なる故意にとどまらず、伊藤氏の名誉感情を害する意図をもって「いいね」をしたと認められる
- 当時11万人のフォロワーがいる杉田議員のツイッターで行われたものであるから、不特定多数が認識し得る状況であり、杉田議員は国会議員であるからその影響は大きいと認められる
真相は明かされていませんが、判決では杉田水脈議員が伊藤詩織氏の中傷をいいねした理由は、好意的・肯定的な感情を示すために行われたものだと認められています。
杉田水脈と伊藤詩織の関係についても徹底調査!
最後に、実際に杉田水脈議員と伊藤詩織氏の関係についても調査してみました!
杉田水脈議員と伊藤詩織氏は、直接的な面識はないとみられます。
しかし、伊藤氏が山口氏から性的暴行を受けた事件について、杉田議員は以前から否定的な見解を示してきました。
例えば、2017年7月には、「枕営業 大失敗」と描かれたイラストとともに「これって本当? ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! !」というコメントをツイートしていたとか。
また、2018年4月には、「女としても落ち度がありますよね」といった発言も。
このように、杉田議員は伊藤氏に対して敵対的な態度を取っており、伊藤氏の名誉や信用を傷つけようとしたと捉えられても仕方のない言動をしていました。
まとめ
今回は、杉田水脈議員と伊藤詩織氏についてまとめてみました。
杉田水脈議員が伊藤詩織氏の中傷をいいねした理由や、2人の関係について紹介させていただきました。
最後までご覧下さりありがとうございます。